子育てに影響するトラウマ

赤ちゃんと親の手

子どもを授かると、子どもがいなければ感じられなかった大きな喜びを感じられます。同時に、肉体的ににも精神的にもつらさを感じることが多々あります。

その中でも、子どもの泣き声が怖い、自分の感情がコントロールできない、といった子育てにおける困難を抱える場合があります。

よいお父さん、よいお母さんになりたいと願っているのに、うまくできない自分がとても嫌で、お父さん失格なのではないか、他の人がお母さんだったらよいのに・・・と感じて自信を失ってしまうのです。

日々の生活の中でのストレスが大きく影響している場合もあり、そのような場合はストレスとなっていることに対処することで徐々に落ち着くようです。

ところが、特別大きなストレスがあるわけではない場合があります。そんな場合には、お父さんお母さんご自身の“過去の心の傷”が隠れているかもしれません。大人としてきちんと生活してきており、仕事や生活上の他のことでは困ることがないのに、子育てだけでうまくいかない場合は特に疑ってみてもよいでしょう。すっかり過去のこととなっている昔のことでも、今の自分の子育てに影響する場合があります。

これは何も“虐待をうけてきた人だ”ということではありません。何不自由なく育てられて、命に関わるわるようなことがなくても、小さな子どもの頃の傷を抱えたまま「みんなこんなものだろう」と、笑顔でがんばってきていないでしょうか。

”過去の心の傷”が原因であれば、対処が可能です。カウンセリングルームASCaでもご相談を受け付けております。

参考

大河原美以著 子育てに苦しむ母との心理臨床 2019年 日本評論社

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